著 者: こころ塾塾長 久保道弘
★文房具
子どもは文房具が好きですよね〜。
文房具といえば、鉛筆、消しゴム。
最近は、シャープペンシルを使うことが多いけど、小学校ではシャープペンシルを禁止しているところが多いですね。
鉛筆によく似たシャープペンシルを持ってきて、先生に見つからないと優越感に浸っていることもあるとか...
小学校低学年では筆圧があまりないので、わりと濃い鉛筆を持ってくるよう。
なんといっても書きやすいからね。
僕のところに来て、学習するときは鉛筆を使わないようにしている。
絶対ではないんだけど、間違った式や考え方もできるだけ残すようにするため。
たとえば、子どもたちが算数をしていて、「あっ、ちょっと間違っているなぁ」と言ったものなら大変!
ある子どもは、すぐに消してしまう。
跡形もなく消してしまうので、何を書いていたのかもわからなくなってしまうのだ。
この「すぐに消す」動作が、ハンパじゃない。
ぼくの「あっ!」で、もう消しゴムが動いていることもある。
だから、子ども一人一人の性格や動作を知ったうえで、考えるということをしないと先に進まないのである。
また、計算式をちゃんと書いて答えを出しているのみかかわらず、答えを書いてしまうと、ノートに書いた式や筆算などをぜ〜んぶ消してしまう子もいる。
「正解したのみ、どうして消すの?」と聞くと、「だって、ノートがきたなくなるモン」だって。
そういう子どもたちには、間違ってもいいからできるだけボールペンを使う、計算用ノートを持たせる、などが必要だ。
自分が書いた間違った式や答えなどを見ながら、なぜ間違ったかを考えようとしているのに、すぐに消してしまっては、次もきっと同じ間違いとしてしまうだろう。
だから、そ〜ぅと「どうしてこの式をつくったの?」と聞くしかないこともある。
鉛筆が小さくなるまで、使っている子どもたちには感服。
きっと家でのしつけが行き届いているんだろうな、と思う。
消しゴムについてもひと言。
ちゃんと消さない子供が増えてきたように感じる。
算数や数学もそうだけど、そろばんをして答えを間違ったら、消しゴムで消すんだけど、ちゃんと前の数字が聞けていないまま、その上に新しい答えを書く。
何を書いているのかな・・・?
こんなときは、ぜーんぶ×。
「ちゃんと見てよ」と子どもたちは言うけど、自分以外の人に見てもらうための訓練でもあるのだから、ここは心を鬼にして×をつけてしまう。
学校から持ち帰ったテストの答えなどを見ても、消し方が悪いなぁと思うときもある。正しい答えでも×をつけて、見てもらう答案になる
ようにしたいが、学校では無理かな?
僕は鉛筆と消しゴムは学習に入らない、といつも思っている。
だけど、子どもたちの筆箱には多いんだよね、これが。とくにキャラクターものでいっぱい詰まっている。
中学生になると、筆箱がひとまわり大きくなる。
増えてくるのは、色違いのボールペン、サインペン、マーカーペンなどかな?
ほとんど使いもしないのに・・・と思っているのだが、集めるのが好きらしい。それだけ。
色を変えながらアンダーラインを引いたり、公式を目立つように書くにはいいけど、どうもこれもやりすぎ、と思うのは僕だけだろうか。
中学生のノートでも、僕は赤ペンでいろいろ書いては、「先生、書きすぎ!」と怒られてしまう。でも、それがいいんだよ。この問題は間違ったけど、なおしてもらったんだ、とおぼえてしまうから。
中学生、高校でも、式を書いた後、「うーん、考え直そうか」と言ったら、消しゴムでぜんぶ消してしまう子どもが多い。
ボールペンを使うことも一案だけど、僕が提唱している「間違いノート」に問題やら答えやら、公式やら何でも書いておく専用ノートが生きてくる。
筆箱のなかにコンパスを持っている子どもたちは少ない。
数学で使うのだからいつも持ち歩いてほしい文房具の一つ。
定規はだいたいの子どもたちが持っているね。
でも、中途半端。
分度器、三角定規2種類を筆箱に入れている子どもは少ない。
筆箱のなかには文房具がたくさん詰まっているけど、でも、子どもたちは書くことが好きじゃない。好きじゃない子が多い。
書くことで自分の気持ちや考えていることを整理されてくることもある。
はじめからはっきりしている考えばかりじゃない。
自分がどう思っていたか、書いていくうちにはっきりしてくる。
書くという動作、経験は自分の肉体が反応しているから。
その経験を考えるということと結びつけていこう。
あることをおぼえるときもそう。
この英単語を書く。書いた単語と意味を結びつける。頭のなかには自分が書いた単語とその意味が入っている。何回も書けば記憶が定着する。
でも、しばらくたつと忘れる。
単語を書いた経験は自分のなかに残っている。その時の状況をすぐに思い出せるのだが、何を書いた単語なのか、思い出せない。「たしか、先生と一緒に書いたんだよね。教科書のあの内容なんだけど・・・」って感じで。
そんなときは、もう一度その体験と言葉の意味をつなげようじゃないか。
体験というイメージの世界はすでに作られているのだから、経験を「ことば」とつないでしまえばいい。
言葉の意味を体験と一体にすることが「わかる」ことなのだから。
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